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DIY工房IZUMI
この工房では、あなたが作りたいものをお手伝いします。基本的な木工機械がすべてそろっています。さらに、アーク溶接機やプラズマ切断機もあります。木工と金工ができる工房です。

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Author:DIY工房IZUMI
中学校の社会科の教員を定年退職して、工房の活動を始めました。「体験を通して学ぶ人間の歴史」をテーマに授業をしてきましたので、「楽しいものづくり」の世界がたくさんあります。ここは「あなたが作りたいもの」を作る工房です。そのための機材が整っていますので、ぜひご利用ください。



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松田次泰刀匠に学ぶ 1

今日から「鉄と日本刀」というカテゴリーを追加します。

本日は、千葉県千葉市若葉区多部田町にある、松田次泰刀匠のお宅にお邪魔してきました。毎月1回開かれる日本刀の研究会です。2年前からこちらに通って勉強しています。

松田刀匠の30年間の仕事を記録したこのような本が出版されています。

030 表紙 

同書にある写真です。

027 刀全長 

ここでの研修のスタイルは、松田刀匠が作った刀を中心に、いろいろな刀を実際に手にとって見て、その上で日本刀の何たるかを学ぶというものです。

今日のようすを紹介します。

012 刀鑑賞 

 今日は、平成8年の作から、平成19年の作まで、5本が並べられていました。参加者は、全ての作品を手に取って納得のいくまで、何回も鑑賞することができます。

 日本刀の世界では、鎌倉時代の名刀を再現することが目標になっています。これまでに多くの刀匠が努力を重ねてきましたが、なかなか実現できませんでした。
 
 松田刀匠は、平成8年の作で、ほぼ鎌倉期の刀に近いものができたと語っています。刀の鑑定会にこの刀を出すと、多くの人が「古備前の正恒(まさつね)」と答えるそうです。それほど再現性が高い作品ができたと言うことなのでしょう。
 
※学研の「日本刀事典」によると、「古備前の正恒」は次のように記されています。

「平安時代後期。備前国。古備前の刀工。銘振りは多様で、同銘数工の存在が考えられる。作風は、腰反りが高く付き、地金は深く練れて詰み、地斑映りが鮮明に立つ。刃紋は直刃調に、小丁子・小互の目を交え、優雅な雰囲気を漂わせる。」


 しかし、松田刀匠が言うことには、本物のそばにこの刀を置いて比較すると「力が弱く、明るくない」そうです。私の解釈では、本物に近いものはできたけれど、本物には及ばない。本物は遥かに高い水準にある、ということだと思います。

そして、平成19年の作に至って、ほぼ納得のいく作品に仕上がったと言うのです。今回は、平成8年の作から19年の作までを一挙に公開し、それぞれの刀の評価をしていただきました。その内容は奥が深く、十分理解することはできませんが、非常に刺激的でした。

003 中ご 

002 平成19年作 

 これは、平成19年の作品です。この写真では、刀の素晴らしさをほとんど伝えることができません。実際に手に取って見ないと、わかりようがありません。またわかるためには、一定の眼力を養っておく必要があります。それは、名刀と呼ばれる刀をたくさん見ることだそうです。私は2年間通って、本の少しわかるようになりました。専門的な細かいことは抜きにしても、良い刀はゾクッとするような迫力と存在感があります。そして、見ていて飽きがこない美しさがあるのです。日本刀は美術品でもあります。美しくなければ名刀にはなりません。

次の写真からは、6月27日に撮影したものです。

084 鑑賞2 

 裸電球の光に刀身をかざして刃紋の美しさを鑑賞します。鑑賞するに当たっては、事前に刀の観方を学習します。

次は、玉鋼(たまはがね)について説明する松田刀匠です。

095 玉鋼説明 

これが玉鋼です。

099 玉鋼見本 

 日本刀を学ぶことは、鉄を学ぶことでもあります。日本刀は、砂鉄から作る「たたら製鉄」によってできた「和鉄」から作られます。その中でも「玉鋼」と呼ばれる良質の部分を選んで刀に仕上げます。

「和鉄」と対になるのは「洋鉄」です。現在普通に使われているのはすべて「洋鉄」と言っても過言ではありません。「和鉄」を知るには「洋鉄」との共通性と異質性を知る必要があります。この研修会には、洋鉄の専門家や、考古学の専門家も参加しており、議論はそれぞれの分野の最先端に及んでいます。さらに、古事記や日本書紀、万葉集の世界にもおよび、興味が尽きません。

 このように書くと、かなり堅苦しい研修会のように思われますが、実際は非常に親しみやすい研究会です。私のような素人が初歩的な質問をしても、丁寧に応えていただけます。秋には、実際に刀を鍛えるところを見学できます。鉄と刀に興味がある方は、ぜひ参加されると良いと思います。

 ここで学んでいることは、非常に内容が深く、かつ多方面にわたっているので、私が理解できた範囲で、徐々にアップして行きます。


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