DIY工房IZUMI
この工房では、あなたが作りたいものをお手伝いします。基本的な木工機械がすべてそろっています。さらに、アーク溶接機やプラズマ切断機もあります。木工と金工ができる工房です。

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Author:DIY工房IZUMI
中学校の社会科の教員を定年退職して、工房の活動を始めました。「体験を通して学ぶ人間の歴史」をテーマに授業をしてきましたので、「楽しいものづくり」の世界がたくさんあります。ここは「あなたが作りたいもの」を作る工房です。そのための機材が整っていますので、ぜひご利用ください。



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和鉄

2012年8月30日(木)和鉄の鍛接成功



今日の和鉄鍛錬場の全景です。

和鉄で刃物を作るための基本的な設備は整っています。

001 zennkei 


今日の仕事内容を、黒板を使って確認します。

松田刀匠から、切り出しの基本的なサイズの説明と、製作上の

ポイントをお聞きしました。

012 ずめん 



下の写真が、本日使用した和鉄の材料です。

上の長い方が地金(包丁鉄)で、長さ630ミリ、幅25ミリ、厚さ10ミリ

重さ1250グラムです。このように毎回データーを残しておきます。

左下の短い方が鋼です。刃鉄とも書きます。

.長さ200ミリ、巾20ミリ、厚さ6ミリです。

これは「日刀保たたら」(財団法人日本美術刀剣保存協会)

製作による玉鋼の1級品で、炭素量は1.0~1.5%含有して

いるものです。1㎏8000円の材料です。

素人が使うにはもったいないという考え方もありますが、

「和鉄で刃物を作る会」の基本的な考え方は、材料の良し悪しが

製品に反映するので、ともかく材料は1級品を使うことにしています。

011 材料 

この材料は、あらかじめ松田刀匠が準備してくれた物です。

刃鉄は玉鋼を5回鍛えてあります。

※ 本来は、玉鋼の折り返し鍛錬も自分たちで行うのですが、

今回は最初なので松田刀匠が用意してくれたものを使います。



地金を火床に入れ、鞴(フイゴ)で風を送り加熱しているところです。

035 加熱 


まず地金を平たく置き、手槌ではたいて、厚みを薄くします。

刀匠から言われていることは、『手槌を材料に平らに当てる』

ということです。これがなかなか難しいのです。

平らに当たらないと、材料に手槌の角の痕がついてしまいます。

これは慣れるほかありません。修行あるのみです。

040 平打ち 

薄くしたら、縦にして打ちます。これを繰り返して、所定の寸法に

していきます。

047 タテウチ 

途中で差し金を当てて寸法を確認します。
053 寸法 


こうして出来たのがこれで、幅20ミリ、厚さ7ミリ、長さ20ミリの地金

です。左に鋼を鍛接します。この状態に伸ばすのに1時間15分

かかりました。人差し指の付け根には水胞出来ました。

全国的に猛暑の中の作業で、かなり体力を消耗しました。

073sukextuti.jpg 

ここまでで午前の部終了でランチになります。(最後に紹介)

=========================

ここからは星野さんが行います。

材料の状態はこのようになっています。

左側が私が加工した部分で、星野さんは右側を加工します。

今回は、地金はこのままの状態で、刃鉄を鍛接することにしました。

092 星野さんへ 


刃鉄を必要な寸法にカットしているところです。

098 刃鉄を折る 


地金を加熱し、その上に鉄ロウを乗せているところです。

102 鉄ロウ 


その上に、刃鉄を乗せた状態です。

刃鉄にはカイサキ(面取り状に加工)をつけてあります。

これを加熱します。

104 刃鉄載せた 


鞴を操作し、鍛接が出来る温度まで材料を加熱しています。

温度を上げすぎると溶けてしまうし、温度が低いと鍛接出来ない

ので、温度の見極めが重要です。「少し沸かす」という表現をします。

106 加熱 


必要な温度に加熱し、取り出して、鍛接しているところです。

107 鍛接1 


カイサキ部分(黒いところ)と、更に地金と刃鉄の境目に鉄ロウ

を乗せているところです。

108 カイサキに 


再度加熱し完全に鍛接出来るようにしています。
110 鍛接2 

鍛接が完了し、切り出しの形に荒鍛造した状態です。

先端の斜めの部分は、タガネで切りました。へこんでいる部分は

タガネの痕で不必要な部分です。全体に手槌の角が当たった痕が

ついていますが、これは打ち方が未熟なために起こります。

私も同様な状態です。

矢印の所に刃鉄と地金の境界線が有ります。

124 境目 



ここの処理方法を私の洋鉄の切り出しを使って解説します。

一番下は境界線が無く成功している例です。真中ははっきり

境目が分かります。この状態でも使用に差し支えないのですが

研いでいるうちにこの部分から剥がれてくる可能性があります。

そこで、一番上のように材料を鍛接した段階で境目が見えたら

グラインダーでその部分を削り取ります。境界線は材料の上部に

少し見えていますが、下部は鍛接出来ているので、表面を削り落し

ても大丈夫なのです。しかし、その分薄くなりますから、

最初の段階で厚めの材料を使うという考え方も必要になります。

この技法は松田刀匠から初めて教えられたものです。

127 カイサキ教材見本 


ディスクグラインダーで境目を削っているところです。

130 カイサキ削り 


中央部にまだ少し境目が有るので、更に削ります。

137 まだある 


この状態で境目が見えなくなったので完了です。

139 カイサキ処理OK 


カイサキ境界線を処理し、切り離した状態です。

長さ135ミリ、重さ200グラム、厚さ7ミリです。

145 完成 

これを、元の地金に当てて全体でどのくらい延びたかを計測

したところ、110ミリのびていました。ここまでで、本日の星野さんの

仕事は終了です。

146 これだけ伸びた 

===========================

次に、2回目の私の仕事を紹介します。

地金に刃鉄を鍛接する作業です。星野さんは鍛造でカイサキを

作りましたが、私はグラインダーでやってみました。

157 カイサキグラインダー 

鍛接中です。

172 鍛接中 


鍛接終了状態です。

192 鍛接完了 


松田刀匠がカイサキ境界線を削り落しているところです。

193 マツダトウショウ 


境界線が消えた状態です。

200 カイサキ処理完了 

次に横にはみ出した地金を削り落しているところです。

※ 境界線を削ったりサイドのはみ出し部分は、研削ディスクより、

この、切断ディスクが良いということで、途中から交換して作業を

行いました。

201 サイドカット 


これが鍛接が完了し、はみ出し部分をカットした状態です。

次回は、ここから鍛造し、熱処理をして完成させる工程に入ります。

 205 鍛接完了

星野さんも、私も、和鉄の鍛接は初めてのことなので不安が

ありましたが、何とか成功し、第一のハードルを超すことが

出来ました。


これは本日作業終了時の黒板の状態です。

206 黒板採集 



レストランマツダ夏メニュー

お待たせしました。本日のメニューです。

長イモをすりおろし、ミソと卵をで合わせてあります。

ほんのり甘い風味が絶妙でした。

猛暑の中での力仕事なので活力がつくようにという、ご配慮かと

思いました。

084 長いもご飯 


桜のチップ たくさん使って燻製にしたサバです。初めて食べましたが

如何にも燻製らしい風味がしました。

083 サバ 

082 ウリ 

079 シシトウ 


ミニカボチャ、シシトウ、ウリは門倉さんの提供です。

080 モヤシ 

081 キンピラ 


最後はメロンのデザートです。 ごちそうさまでした。

086 メロン 

※ 次回は、9月11日(火)・20日(木)になります。